Psychedelic Insanity

Ali Project( アリプロジェクト ) Psychedelic Insanity歌詞
1.青嵐血風録

作詞:宝野アリカ
作曲:片倉三起也

疾風の如く
胸に噛み付く
須臾の想い熱く
わが心には蒼き狼
無疵のまま血を流す

迷い惑い彷徨って
意味を成さぬ咆吼の
山に空に谺越え
何処に届く絶唱

路に倒れて呼ぶ名などない
散らばる誇り掻き抱く時
溝の泥水映える若月
優しき春を何故見せる

誰かの孤独と
ひととき交われば
救いの手は影だけ伸ばす
僕らが視たいのはその先でも
ここは遙かな真紅の戦場

※流浪の民の
堕ち行く先
悪の華は暗く
わが魂の青き嵐よ
止む事無く降り続け※

焦り喘ぎ這いずって
断ち切らんと煩悩の
行きつ戻りつ獣路
いつ果てるや葛藤

生まれながらに知っていたのか
愛という名のぬくもり哀し
暗に求めた垂乳根の母
貴女が与えし日々の中

近づき遠ざかり
抱くのは幻か
この腕には諸刃の剣
誰かと刺し違え確かめ合う
この世に生まれ落ちたということ

俘囚の身なれ
牙を向けても
見えぬ敵はいずこ
わが心には蒼き狼
眠らぬ夜を幾つ過ぎ

切り裂かれし晴天と
紫黒の地の渾沌と
奇跡のような夕映えを
纏う我は血みどろ

疾風の如く
胸に噛み付く
須臾の想い深く
わが心には蒼き狼
涙無く傷は沁みて

(※くり返し)

迷い惑い彷徨って
意味を成さぬ咆吼の
山に空に谺越え
いつか届く絶唱

嵐逝き夕映え
纏う我は血みどろ


2.暗黒サイケデリック

作詞:宝野アリカ
作曲:片倉三起也

※ひとつふたつと夢を
数えていくもんじゃない
もっとずっと固く大きく
していかなくちゃ※

抱えているものは重たいんでしょ
それは真暗な心の闇
なんて呼ばれる ありふれたものよ

いますぐ目を凝らして その暗黒に
どんな世界も描き出せる
すべての極彩色(いろ)を見出すべきだわ

他人と同じことなんか
したくない興味ない
特別が欲しいから
ワタシのところに来たんでしょ?

学びなさい 毒しなさい
淫しなさい サイケデリック
めくるめってのたうって
この先なんでも選り取り見取り

本気遊び何でも
落としていけばいいわ
いくらやってやられたって
減りゃしないから

案外そのハート脆いみたいね
頼もしくって儚くって
皆そんなもん カワイイものだわ

自分が誰よりも愛おしいって?
それが正解 臆すること
なく愛せたら 素敵なことよね

足枷あっての自由よ
生きるって不自由よ
でも気ままに見えている
ワタシを手本にしたいでしょ?

欲しなさい 感じなさい
極めなさい エゴイスティック
嫌われて 疎まれて
それで世界が終わるわけじゃなし

どれかどこかと愛を
確かめてるんじゃなく
次のいまをいまのいまより
良しとせよ

強がって 偉ぶって
人生はなんぼのもんだわ
真実が虚像より
小さくたって構いやしないから

学びなさい 毒しなさい
淫しなさい サイケデリック
めくるめってのたうてば
この先なんでも その手の中に!

(※くり返し)


3.CYBER DEVILS

作詞:宝野アリカ
作曲:片倉三起也

タマゴ型ノ寝台ニ
潜り込モウ満チテクノハ
冷タイ懐カシイ羊水デ
ヤットホラネ眠レルンダ

スイッチ一ツデ
夢魔ヲ操ッテ
ドンナ未来ナラ満足ダロウ

全能ノ神モ崇高ナル王モ
コノ國ニハモウイヤシナイカラ
果敢ナ戦士ニモ賢イ武将ニモ
ドンナ時代デモナレハシナイシ
頭バカリ肥大化シテ
歪ンデイク色妄

全世界ニ繋ガル前ニ
無数ノ蛾(バグ)ニヤラレル前ニ
本当ノ 真実ノ
強イ強イ父(アナタ)ヨ 僕ヲ抱イテ

ダリア毟ル花ビラニ
ソノ場シノギ託ス願イ
好キト嫌イト分ケ隔テ
散ラシ吐シ腐ッテイク

クリック一ツデ
恋マデ落チヨウ
現ハ甘美ナ錯覚デショ

救済ノ女神モ絶世ノ美女モ
コノ星ニハモウイヤシナイモノ
夢見ル姫君モ気高キ令嬢モ
コンナ時代ニハ絵空事ダシ
ココロ囲ッテ膨張シテ
見ル間ニ可愛イ奇形

月ノ彼方ニ繋ガルヨリモ
未知ノ誰カト出会ウヨリモ
本当ノ 真実ノ
美シイ母(アナタ)ヨ 私ヲ産ンデ

飽クナキ戦争モ怖イ暴力行使モ
コノ土地ニハマダ起コラナイケド
戦ウ兵士ニモ偉イ英雄ニモ
ドウシタッテキットナレハシナイシ
理由無キ抵抗無法地帯バカリ
コノ街ニハマダ増エテイクダロウ
純白ノ天使モ祈ル巡礼ニモ
コノ先デモキットナレハシナイシ
イツマデモ守ラレル宇宙
ミルク色ノ細胞

全世界ニ繋ガル前ニ
無意味ノ蛾ニヤラレル前ニ
本当ニ 真実ニ
父サマ母サマ 僕ラヲ 愛シテ


4.胡蝶夢心中

作詞:宝野アリカ
作曲:片倉三起也

そう私を見つめる瞳に
もしも恋しさが潜むなら
目を伏せずに受け止めたこと
限りなく優しい罪となる

いくつも儚い夢
越えてきたの
最後にあなたの元で
目覚めていいの?

なぜ人は魅かれ合い
触れずにはいられないの
月の届かぬ夜も
ひとり過ぎてきたのに

鱗粉の毒を撒き
舞うことを止めぬ蝶は
天の川に身を投げて
生まれ変われることも
望まない

いま私を見つめる瞳に
いつか憎しみが宿るなら
あなたの眼は光を束ね
このからだ焼き殺せるでしょう

探すのを止めるのは
早いわ 愛を
私はまだそれを
大事に持っている

なぜ人は出逢いから
運命を選び取るの
慄える淡い羽を
そっと授かるように

生きることはただ死に
向かうための旅だから
哀しみに気づかぬまま
微笑むときを永遠だと
思って

なぜ人は睦み合い
かたく手をつなぎ合うの
本当は弱いから
幸せを求めるの?

満開の花の中
迷い込んでいく蝶は
薄墨の風に抱かれ
花びらとなって
土へと埋もれる

なぜ人は出逢いから
運命を選び取るの
慄える淡い羽を
握り潰すみたいに

生きることがただ死に
向かうための旅ならば
ふたりが生きる行方が
ひとつの死になることを
願うだけ


5.纏われし者ら

作詞:宝野アリカ
作曲:片倉三起也

心臓太陽牽合う火柱
閃き燦き目裂く錯乱
蘭芯爛熟来世の戦争
早春蒼白創痍の引訣

血管月虹光差の言葉
羽博き瞬き舞散満開
空界江海冠して懸谷
暗黒暁闇相見て愛信

わたしを造る暗闇と
あなたを造る光と
ふたりを包む極彩を
この同じ時代のなか混ぜ合う

あなたが生きる現実と
わたしが生きる幻想と
ふたりを生かす地上とを
この同じ時間のなか重ねる


6.欲望

作詞:宝野アリカ
作曲:片倉三起也

煙る空 融ける雲
私の目に流れ込む
口移しで奪った恋
唾吐いて捨てようか

朱い月 淡い焔
蝋燭が映した影は
見知らぬ他人(ひと)の眠りにでも
食われちまったかもね

嫌らしいくらい
欲しい欲しいものは
手に入らない
なお焦がれるために

ねえ苦しみの
皮を剥いだなら
見えると思った?
希望の骨の欠片

緊縛の結び目は
安手品の様に緩く
辛いのなら逃げたいなら
あなたはどこでも行ける

イカレそうなほど
逢いたい逢いたいなんて
一生にどんだけ
思えるものかしら

消えるよりも
憎まれ憎まれよう
綺麗な花より
腐った花を抱こう

ああ本当に
欲しい欲しい人は
手に入らない
なお焦がれるために

ねえ苦しみの
皮を剥いだなら
見えると思った?
希望の骨の欠片
絶望の夢の欠片


7.暴夜layla幻談

作詞:宝野アリカ
作曲:片倉三起也

千もの風吹く胸を
抱えて参られた
お労しいあなたの望み
何でも叶えましょう

Alf Layla wa Layla
夜伽の語り
小夜啼きの喘ぎ
奇態の裸体

その膚に纏わん
触れる吐息は繻子
口脣は緋の天鵞絨
わが名は“恋”

心も躯も蕩かす私に
溺れきらぬ者はない
命の炎は快楽に燃すもの
甘露に痺れてああ恍惚と
その精尽き果てるまで

それでも優れぬお顔
胸中(こころ)の洞窟
届かぬ苦痛の疼き
塞いで進ぜましょう

Iftah Ya Simsim
呪文を唱え
開けよ扉 輝く帳

畏れずに踏み出す
爪先には珊瑚
横たわる褥は翡翠
わが名は“富”

金銀財宝目映い私に
目が眩まぬ者はない
王者も額づくこの綺羅めきは
この世の何よりああ美しや
金で奪えぬ物はなし

Alf Layla wa Layla
まだ晴れぬならば
抱かれるがいいだろう
禁断の腕

眼蓋閉じ見つめよ
黒馬の鬣
降り立つ漆黒の翼
わが名は“闇”

すべてを抱き取る私の深さに
抗える者などない
虚無へと注げば愛の美酒となり
蒼冷めた頬に薔薇の血が差す

ABRACADABRA
私はいつでも
あなたに寄り添った影
夢など魔となる悪さえ美となる
この世の懈怠を犯すものなり

さあさ魂をこちらに


8.六道輪廻サバイバル

作詞:宝野アリカ
作曲:片倉三起也

※この肉体朽ち果てて
蟲棲む土となっても
追憶の粒子たち
卵となり蝶となる
また死んでまた生まれ
君と出逢えるだろうか
違わずに交じる指
火を点せ曲がり角 六道ヶ辻※

地獄谷堕ちて悪行の数
饑えど渇けど減らず餓鬼の河
畜生這う行方に外道みち
猛者ども夢亡き修羅阿修羅

浸す闇のsurvivalism
月光観音が導く

苦艱彩り一世の極色
童子昇天羽衣の五衰

脳内からamphetamine
動脈へと紡ぐ極楽

この世でもあの世でも
閉ざされた“現在”のように
手探りで前を向く
ぼくらは独りのまま
また生きてまた死んで
何処へと続くのだろう
巡り合う渡り合う
迷い途 鬼ばかり 六道輪廻

いまのうちに出来るだけ
その手を強く握っていよう

光と影今生過去未来
皇子と巫女前世現世来世

戀うる限り無きnirvana
悟るべきものは幻想か

この五臓 流れ果て
蓮(はな)咲く水となっても
霊魂の抜け殻は
雨となり空(くう)となる
また生まれまた死んで
君と出逢えるだろうか

逝き違う擦れ違う
うつそみは転げ墜ち 六道ヶ坂

いまのうちに出来るだけ
君をもっとずっと抱いていよう

この世でもあの世でも
閉ざされた“現在”のように
手探りで前を向く
ぼくらは独りのまま
また生きてまた死んで
いつまで続くのだろう
巡り合う渡り合う
迷い途 鬼ばかり 六道輪廻

(※くり返し)

この瞬間に適うだけ
君を強く抱きしめていよう


9.若い死者からのレクイエム

作詞:宝野アリカ
作曲:片倉三起也

蒼い皮膚の上に滲む
赤い流星のような血を見て
君は何を想う
その心にある 目には出来ぬ疵口の
さらに深い痛みと
幻の恐怖

あまい麻酔をあげる
もう誰もいない夜
そっと囁くように
声を絞って
したたる一滴
今から眠れる
君の闇の中へ

光の出口を
ねえ 見つけて
欲しいから

もしも世界に醜さが
なかったら人は幸福だろうか
影の底で
悶え苦しんで 耐え難き寂しさとを
越えてこそ知っていく
透明な感情

そんな 命をあげる
これでもう手放せる
とても少ないけれど
ぼくが覚えた
笑顔の数も
これから目覚める
君の明日の日々へ

君に
死んじゃう前に
出逢えていたらよかった
どんな孤独もきっと
払ってくれた
あたたかな手を
こんな強い温もりを
持ってるから

やさしい麻酔をあげる
もう誰もいない夜
そっと囁くように
声を絞って
したたる一滴
今から眠れる
君の闇の中へ

光の出口で
ぼくも 消えて
逝けるから


10.gai desespoir (inst.)